浜松市長
浜松市長
浜松国際ピアノコンクールは、1991年の浜松市制80周年を記念して、楽器と音楽のまちの歴史と伝統を誇るにふさわしい国際的文化事業としてスタートしました。世界を目指すピアニストの育成と日頃の研鑽の成果を発表する場の提供、世界音楽文化の振興、国際交流の推進を目的として、以後、3年ごとに開催し、2018年には節目となる第10回を迎えます。
これまでの歴史の中で、多くの入賞者が著名なコンクールで優勝や上位入賞を果たすなど、世界で活躍するピアニストを輩出しており、国内外から高い評価をいただくコンクールへと成長してまいりました。前回第9回コンクールにおいても大変優秀なコンテスタントによる熱演が繰り広げられ、弱冠20歳で優勝したアレクサンデル・ガジェヴさんの優勝者ツアーも、国内・海外で26公演が実施され、大変好評をいただきました。浜松から世界に羽ばたくピアニストとして、今後の活躍が大いに期待されるところです。
「第10回浜松国際ピアノコンクール」は、審査委員長として新たに小川典子さんを迎えて、2018年11月8日から11月25日に開催いたします。また、今年から第10回記念事業として、第5回最高位のファラウ・プレバッチさんや第7回優勝者のチョ・ソンジンさんをはじめとした、歴代優勝者による演奏会を予定しております。
今後も、浜松市は、ユネスコ創造都市ネットワーク音楽分野の加盟都市として「音楽の都・浜松」を世界に向けて発信しながら、世界の音楽文化の発展に貢献していくとともに、コンクールの更なる飛躍に努めてまいりますので、皆さま方の一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ、あいさつとさせていただきます。
日本製ピアノの生まれ故郷で行われる浜松国際ピアノコンクールが、2018年11月に第10回を迎えることになりました。コンクール開催にむけてお力添えくださる多くの皆様に、深く御礼を申し上げるとともに、心よりお慶びを申し上げます。
さっそく、この世界に誇るコンクールの、素晴らしい特徴をご紹介しましょう。
浜松国際ピアノコンクールは、出場者一人ひとりにベストを尽くして頂くための会場作りからピアノの調整、そして出場者を舞台へ送り出すためのサポート体制に定評があり、どのコンクールにも勝るものと考えております。第一次予選は、生演奏でしっかり聴きたい、と言う姿勢にこだわり、約100名の応募者に参加していただける用意が出来ております。課題は、第二次予選の佐々木冬彦作曲の委嘱作品に加え、各ラウンドのレパートリー表に邦人作品を入れ、日本ピアノ界に名を刻む名曲をお楽しみいただけるようにいたしました。
審査員は、会期中すべての演奏を聴かせていただきます。第10回は、世界的ピアニスト、深い見識を持つ教授、音楽業界最前線に立つエグゼクティブ、浜松国際コンクール優勝者など、現役で活躍中の優秀な音楽家たちで構成いたしました。より確かな、より公平な審査をめざし、真剣に演奏に向かい合うことをお約束いたします。
また、HAMAMATSUで入賞をしたら直ちにプロフェッショナルとして演奏活動を始めて頂けるよう、そして自分の手でピアノの道を切り開いていけるよう、はばたきのお手伝いのための体制づくりも強化しております。
コンクール期間中は、浜松市の皆様にご協力いただき、地域活動も開催いたします。21世紀の音楽家にとって、コミュニティと連携する場は、音楽づくりの大切な活動範囲です。そのことを、多くの出場者に体験していただきます。
心のこもった「浜松のおもてなし」に支えられ、出場者たちは、輝くような演奏をつぎつぎと披露してくれることでしょう。ピアノの音色の祭典を、皆様と共に楽しみたいと思います。
そして、第10回浜松国際ピアノコンクールが、多くの出場者にとってピアニストとしての飛躍の機会になるよう、心から願っております。